通常、エアコンや温水洗浄便座といった設備が故障すると、専門の業者に修理を依頼します。
しかし賃貸物件では、どの業者に依頼するべきか、修理費用は自分で負担しなくてはならないのかなど、さまざまな疑問をもつことでしょう。
そこで今回は、賃貸物件にお住まいを検討されている方に向けて、賃貸物件の初期設備が故障してしまったときの対処法や注意点についてご紹介します。
賃貸物件の初期設備が故障したら?対処法は3ステップ
賃貸物件の場合、入居時にあらかじめ設置されていた設備のことを「初期設備」といい、例として次のようなものが挙げられます。
●エアコン
●温水洗浄便座
●給湯器
●ガスコンロ
●その他物件に備え付けられた設備
こうした初期設備は、基本的に貸主の所有物であり、無断で交換・撤去はできません。
故障が見つかった場合は、次のような手順で対処しましょう。
●(1)どの初期設備にどのような不具合、破損があるのか明らかにする
●(2)管理会社もしくは貸主に連絡する
●(3)管理会社もしくは貸主の指示に従う、修理業がくるのを待つ
故障の見つかった設備に関してどのような対処法をとるのかは、所有者である貸主が判断をすることが一般的です。
緊急事態を除き、できる限り貸主が手配する修理業者を待つようにしましょう。
賃貸物件についている初期設備の故障を見つけたときの注意点
設備に故障が見つかった場合は、すみやかに貸主に相談することで必要に応じた対応がなされます。
ただし、次のようなケースでは、貸主から修理費用を請求されてしまう、借主に責任が発生するなどの可能性もあるため、注意が必要です。
故障を放置することで状況が悪化してしまうケース
賃貸物件の借主には、「善管注意義務」が発生します。
これは設備を一般的な常識のうえ故障のないように使用し、また故障が見つかった場合にはすみやかに貸主に連絡し、状況が悪化しないように協力する義務です。
借主が故障をわかっていながらそれを放置したり、わざと故障させたりした場合には、借主にも責任が発生するため、注意が必要です。
初期設備と残置物の違いに注意
残置物とは、前に住んでいた住人が物件に置いていったもののことをいいます。
初期設備とは異なり、残置物は貸主に修理する義務がないため、修理の手配や修理費用の負担は借主にある場合がほとんどです。
初期設備なのか残置物なのかは、賃貸借契約書や重要事項説明書に記載があるため、よく確認しておくと安心です。