集合住宅は、共用部分の使い方にルールが設けられていることがほとんどです。
住んでいる人全員が気持ちよく過ごすためには規約を守って共用部分を利用する必要があります。
今回は賃貸物件をお探しの方へ向けて、賃貸物件の共用部分に私物を置いてよいのかや、隣家の私物に困ったときの対処法についてご紹介します。
賃貸物件の共用部分に私物は置けない?チェックすべき規約
アパートやマンションの共用部分は、主に廊下や階段などです。
一見専有部分に見えるベランダも実は共用部分の一部で、規約によって制限されている場合があります。
基本的に集合住宅の共用部分には、私物を置くことはできません。
共用廊下に私物を放置してはいけない理由として、第一に消防法の制限があります。
消防法は、災害時の避難で障害物となり得るものを共用部分に置くことを禁じています。
廊下や階段にベビーカーや自転車、観葉植物などが放置されている状態で災害が起きてしまうと、物が倒れたり燃えたりして避難経路の確保ができません。
ベランダは関係ないと思われがちですが、災害時はベランダを使って避難することも多く、置くものの大きさが制限されていることもあります。
また、私物によってはマンションの景観が悪くなったり、においが発生しトラブルが起きる可能性も生まれます。
ゴミを出せる日まで共用廊下やベランダに放置し、悪臭を放って隣人が被害を訴えるというのがよく聞くケースですが、ゴミを共用部分に放置することは望ましくありません。
衛生面でもよくないですし、隣人とのトラブルを避けるためにも、規約に反しているものや周りに危害を与えるものを共用部分に置くことは避けてください。
なお、マンションによっては大きさや場所を守れば私物を置いて構わない場合もあるので、気になる方は管理規約を確認してみましょう。
賃貸物件の共用部分に置かれた私物に困ったら?トラブルの対処法とは
いくら自分が気をつけていても、同じマンションの人全員が規約を守ってくれるとは限りません。
自分自身が被害者になることもあり得るため、対処法と注意点を知っておきましょう。
感情のまま直接本人に苦情を伝えにいくと、さらなるトラブルの火種となってしまうこともあるため、なるべく穏便に済ませるよう動く必要があります。
共用部分に放置された私物による被害を受けた場合、まずは管理会社や家主に相談してください。
管理会社は手紙や貼り紙で注意喚起することからはじめ、それでも撤去されない場合は最終的に放置物を回収・保管してくれます。
しかし、規約を守っていないとはいえ人の物であるため、管理会社もすぐには処分できないことは想定しておきましょう。